看護師のインシデント事例!師長への報告の仕方とは?

2019年07月22日

看護師の職場環境
看護師コラム
看護師がインシデントを起こす5つの原因

医療現場に務める看護師は、患者さんの命を預かっている存在です。

医療事故を引き起すと、患者さんの命に大きな危険を及ぼす可能性があります。

看護師としてインシデントレポート作成は、重大な事故を未然に防ぐための重要な責務です。

ミスや事故の表面的な事象だけでなく、何故それが発生したのかなどを元に作成します。

大事に至らない為にそもそものインシデントの原因や、師長への報告の仕方などを徹底解説します。

5つのインシデントを引き起こす原因とは?

医療機関で発生するインシデントには様々な種類があります。

厚生労働省が平成13年〜14年に行った調査において報告された代表的な事例としては、以下が挙げられています。

[注1]

与薬(点滴・注射)に関する事例 50件(13.5%)
転倒・転落に関する事例 37件(10.0%)
チューブ・カテーテル類に関する事例 33件(8.9%)
与薬(内服・外用)に関する事例 30件(8.1%)
処方に関する事例 22件(5.9%)
調剤に関する事例 18件(4.9%)

また、インシデントが発生する原因にも様々なものがあります。

こちらでは、主な原因を5つご紹介します。

[注1]
厚生労働省:重要事例情報の分析について

1. 経験不足や知識不足で業務に対応できない

インシデントの中でも多いのが、経験不足や知識不足によって業務内容に対応できないという問題です。

病院や医療の制度やルールなどに対する理解が不足している可能性もあります。

こういった「不足」によって、インシデントは発生します。

2. マニュアルや手順を守らない

マニュアルや手順などのルールを守らないことで引き起こされるインシデントもあります。

やらなければならないことをやらなかった場合、やらなくていいことをした場合などが、大きな問題となります。

ちなみに、やるべきことを理解しているのに、ルールを守らなかった場合が当てはまります。

3. 新人でもベテランでも起こる不注意

知識や技術などがあり、手順をしっかり守っているのに引き起こされるインシデントは、不注意が原因になっています。

不注意が原因のインシデントは、新人看護師でもベテラン看護師でも起こり得ます。

4. コミュニケーションエラー

スタッフ間の連携不足や、医師との指示内容の伝達ミスにより発生しているケースが多いようです。

【コミュニケーションエラーのもと】

  • 他の看護師や医師などと連携が図れていない
  • 業務が忙しい時に、他のスタッフに依頼できずひとりで抱えてしまう
  • そもそも報告・連絡・相談をおこなえていない
  • 同僚の看護師と患者のケアに必要な情報交換ができていない

上記4点がコミュニケーションエラーによるインシデントに繋がりやすい原因 です。

5. 勘違いや錯覚によるミス

指示書を読み間違うなど、勘違いや錯覚によりインシデントが発生する場合があります。

数字、アルファベットなどを勘違いして認識する、ありもしない出来事を「ある」と錯覚する、思い込むなどが考えられます。

インシデントを減らす3つの方法「知識・確認・注意」

インシデントを減らす3つの方法

インシデントを減らすには、とにかくミスをしないことが重要です。

そこで、3つのインシデントを減らす方法をご紹介します。

1. 声出しや2者チェックで徹底した確認をする

声出し確認や、2者が一緒になって確認をする方法により、チェックがより正確になります。

声出しをすれば、周りの人に聞こえるためミスに気付いてもらうことも可能です。

指差し確認など、看護師同士が連携をして確認業務をしっかりと行います。

2. 医療や投薬の知識を高めてミスを防ぐ

医療や投薬についてしっかりとした知識があれば、間違った投薬方法、分量などに気付くことができます。

医師が処方したものが間違っている可能性もあり、それを発見することも可能です。

3. 疲れを溜めてミスしないよう休憩をとる

疲れが溜まると、集中力や思考能力が低下するので、ミスが発生しやすくなります。

疲れたと感じた場合には、無理をせずにしっかりと休憩ができるようにしましょう。

また困った時には同僚だけではなく師長に相談すると良いです。

インシデントが発生したら師長にレポートで報告する

実際にインシデントが発生したら、レポートを書いて提出することが必須となります。

ミスの大小に関係なく、必ず自分のミスを報告してください。

事業所によって報告書の書き方は異なりますが、再発を防ぐためにもしっかりと報告を行いましょう。

インシデントレポートに書くべき5つの重要事項

インシデントの報告書には、5つの重要事項を記入しましょう。

  • 1.インシデントが発生した日時
  • 2.インシデントが発生した場所
  • 3.インシデントの内容の詳細
  • 4.患者さんの生命危険度
  • 5.患者さんの信頼度

これらの他に、詳細などを記載することがあります。

簡潔に伝えるべきことを的確に記入しましょう。

インシデントが発生したときの「状況」と発生してからの「対応」、そして原因とその後の防止策を報告書に盛り込めるようにしましょう。

まとめ

インシデントが発生しないためにも、ミスをしないように注意することはとても重要です。

しかしスタッフ間の連携や、医師との指示内容の伝達など、だいたいどのインシデントにもコミュニケーションエラーが隠れていることが多いようです。

大きな事故につながらないように、他の看護師や医師などと連携が図れるようにしましょう。

インシデントレポートは「反省文」ではなく、再発防止のための資料として活用されます。

インシデントが発生したら、隠すことなく師長へ報告して、再発防止に努めましょう。

不安なことがあれば、すぐに先輩や師長などに相談しましょう。


このコラムの監修者

株式会社エリメントHRC

キャリアアドバイザー

水落 智子(みずおち ともこ)

看護師として独立研究開発法人の医療機関の外科系病棟および手術室にて経験後、医療業界特化のサーチファームである現職にて、主に有資格者の転職支援を行っている。臨床経験を生かした企業での働き方のご提案に強みを持つ。

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