ロボットやAIの発達で需要がなくなる!?薬剤師の将来性を徹底分析

2019年02月03日

薬剤師コラム
かかりつけ薬剤師の予想

薬剤師は給料も高く、求人も多いので安定した職業と言われています。

ただし、「薬剤師の未来は明るいか」と言われると、そうとは言い切れない現状もあるようです。

ここでは薬剤師の将来性、そして今後求められる薬剤師像とスキルについて考えてみましょう。

もう「薬剤師不足」ではない?資格を持つ人の数自体は充足している

よく「薬剤師不足」という話を聞いたことがあるでしょう。実際に好条件の転職先が見つかりやすく、「なかなか採用されない」と嘆いている薬剤師はほとんどいません。

厳しい条件を付けなければ、働き口は見つかりやすいので、薬剤師不足を肌で実感していることと思います。

ですが、日本全体で見ると薬剤師不足という言葉が正しくないようです。薬剤師の資格を持つ方はかなり多く、数字上では充足しているのです。深刻な薬剤師不足なのは地方であり、都会では充足しているところも多いのが現状です。[注1]

[注1]厚生労働省:3)都道府県(従業地)別にみた人口10 万対薬剤師
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/ishi/16/dl/kekka_3.pdf

薬剤師の将来の形はただ調合するだけではない“かかりつけ薬剤師“

薬剤師は、処方箋にあわせて調合し患者さん薬を提供したり、医師の指示通り点滴や薬の準備をするのが主な仕事です。

ただ、こういった調剤業務だけでは、ロボットやAIに取って代わられるのでは、と懸念されています。

そのため、将来的には薬剤師はもっと患者さんに寄り添った“かかりつけ薬剤師”として在宅医療も含めて活躍していくと予想されます。そのため、ただ調合すればいいという薬剤師だと需要がなくなる可能性があります。

将来薬剤師を続けるために今身につけたい3つのスキル

長く薬剤師を続けていくためには、その時代に合った薬剤師にならなければいけません。患者さんに必要とされる“かかりつけ薬剤師”になるには、薬の知識以外のスキルを身に付けておく必要があります。必要とされてからではなく、今からできることをしておきましょう。

1. 適切なコミュニケーション能力

薬剤師のコミュニケーション能力と言えば、これまでは他の薬剤師や医師・看護師などとコミュニケーションを取るだけでした。ですが、“かかりつけ薬剤師”になるには、患者さんやその家族とのコミュニケーション能力も必要になってきます。

2. 在宅医療や医療制度に関する知識

地域に根差した薬剤師になるには、在宅医療での活躍も多くなってくると予想されます。そのため、在宅医療や医療制度に関しても知識を高めておくと、かかりつけ医との連携や家族との連携もスムーズになるでしょう。

3. 外国人患者にも対応できる英会話力

日本でも近年グローバル化が進み、多くの外国人が暮らしています。これはなにも都会だけの話ではありません。地方にも外国人労働者が多くなっています。

そのため、外国人の“かかりつけ薬剤師”が必要とされることもあります。少なくとも英会話も身に付けておけば、外国人に的確な服薬指導もできることでしょう。

職場ごとに見る将来

職場ごとに見る薬剤師の将来
薬剤師が働く現場それぞれの将来について予想してみました。

【調剤薬局】調剤に関する広い知識とコミュニケーション力が要求される

医療業界は日々進歩しているため、どんどん新しい薬も出てくるでしょう。

IPS細胞、AIなどの科学の進歩がさらなる新薬を生み出すことが予想されるので、これまで以上に調剤に関する幅広い知識が求められてくるでしょう。

それとともに“かかりつけ薬剤師”として、地域の患者との密なコミュニケーションを取れる薬剤師が必要になってくるでしょう。

【ドラッグストア】市販薬に対しても適切に説明できる力が求められる

国が奨励しているセルフメディケーションの方針に貢献しているドラッグストアはこれからもどんどん増えていくと思われます。

それに伴い薬剤師の需要も増えてくるでしょう。

ただ地域によっては薬剤師の数が充足しているため、どんどん増える市販薬についても患者さんに適切に説明できる薬剤師が求められるでしょう。

【病院】チーム医療にも関われる医療知識が必要となる

病院では調剤業務だけでなくチーム医療にも関われる薬剤師が求められてきます。

入院患者によっては投薬次第で病状が急変する恐れもあります。もちろん医師の指示によるものではあるものの、命にもかかわる業務であることも自覚しないといけません。

そのため、薬はもちろん医療に関する知識も身に付けておく必要があるでしょう。

まとめ

薬剤師不足と言われている現在では薬剤師の求人は多いです。ですが、今後は従来の調剤業務はロボットやAIに取って代わられるという意見もありますし、資格を持つ薬剤師の数だけみれば本来なら充足しています。

今後は調剤業務だけでなく、“かかりつけ薬剤師”として地域に根差した薬剤師が求められると考えられます。そのためには医療関係だけでなく幅広い知識とコミュニケーション能力が必要になるでしょう。