治験(臨床試験)とは

まだ市販されていない薬の有効性や安全性を調べるため、患者さんの協力でその有効性や安全性を確かめる試験を治験(臨床試験)といいます。
動物でその有効性や安全性を確かめられた(非臨床試験)後、人に使用しても安全であり、医薬品として有益だと評価されたものだけが初めて人に投与され、健康な成人で安全性と体内動態を確認(第1相試験、フェ-ズ1)します。
次に少数の患者さんを対象に有効性、安全性、投与量、使用法などを検討(第2層試験、フェ-ズ2)し、さらに多数の患者さんの協力で既存薬、プラセボとの比較研究により有効性、安全性を確認(第3相試験、フェ-ズ2)します。

治験を行うためには

まず、製薬企業より治験を委託され、医薬品の開発に関わる業務を行う機関(受託臨床試験実施機関=CRO)と実施する場所(医療機関)とそれを管理あるいは業務を支援する機関(治験実施施設管理機関=SMO)が必要です。

CRO(受託臨床試験実施機関)

Contract Research Organizationの主な業務

製薬会社より受託した臨床試験について試験実施計画書(プロトコル)を作成。治験を円滑に実施するために臨床試験に参加する医療機関を訪問し、担当医師に内容を説明します。集積されたデ-タを回収・解析を行い、臨床試験を依頼された製薬会社に結果を報告します。
現在、国内には約30社のCROがあり国内で実施される治験の約30~40%に関わっているといわれています。

CRA(臨床開発モニター)

Clinical Research Associateの主な業務

CROに所属し、治験におけるモニタリング業務を中心に活動します。いわゆるモニタ-のことです。
作成された試験実施計画書の基に正しく治験が行われているかを絶えずチェックし、デ-タを収集するのが主な仕事です。

DM(データマネジメント)

Data Managementの主な業務

CRAが回収してきたデータの入力・解析をはじめ製薬会社への結果報告書を作成するのが主な仕事です。
また、回収してきたデ-タに誤りがないかを絶えずチェックし報告書の信頼性を高めることも大切な業務です。

SMO(治療実施施設管理機関)

Site Management Organizationの主な業務

治験を開始するために医療機関への治験協力の依頼や、担当医師への試験実施計画書の内容説明、被験者の選定など医療機関での治験業務を支援します。また、その治験がGCPを尊守して適正に実施され、被験者である患者に対しても納得して治験に参加してもらえるよう倫理的な側面からも大きな役割を果たしています。(GCP:医薬品の臨床試験を実施するにあたり尊守すべき基準)

CRC(治療コーディネーター)

Clinical Research Coordinatorの主な業務

SMOに所属する治験業務のコ-ディネ-タ-。
医療機関で治験が円滑に行われるように担当医師をバックアップし治験に関わる事務業務を行うのが大きな役割ですが、治験内容を患者さんへ説明し、不安や心的負担を軽減するための相談相手になったりと被験者のケアも大切な業務です。また、院内の治験に携わるチ-ム内の調整なども行います。この仕事には主に看護師、薬剤師、臨床検査技師が適しています。