作業療法士(OT)に向いている人とは?年収・給料と将来性について

2019年02月04日

コメディカルのコラム
作業療法士(OT)のメリット・デメリット

作業療法士(OT)は、心や体に何らかの理由があって、日常の細かな動作がしにくくなった人のリハビリをサポートする職業です。

簡単な仕事とは言いにくいものの、超高齢化社会となった日本では、これから就職先や活躍の場が増えていくと予想されています。一つの資格で長く働きたい、将来子どもを産んだ後に職場に復帰したいという人には、メリットが大きい資格のひとつです。

作業療法士の平均年収とワークライフバランスについて

人気の医療系国家資格のひとつ、作業療法士(OT)。この職業を目指すうえで、必要な素質や学校の探し方なども重要ですが、給料や将来性も気になるところです。

作業療法士の平均年収や働き方は、どのようになっているのでしょうか。

最近の年収傾向

平成27年における厚生労働省の公表では、作業療法士の平均月収は27万4千円。年収にすると、420万円となります。平成26年が月収26万4千円なので、大きな変化はありません。[注1]

同発表によると、平成27年における看護師の平均月収は、29万5千円と作業療法士よりも高くなっています。作業療法士には夜勤のない職場が多く、夜勤もある看護師と比較すると収入で劣るということがいえます。

[注1] 賃金構造基本統計調査の職種別賃金額 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10701000-Daijinkanboutoukeijouhoubu-Kikakuka/shiryo2-9.pdf

ワークライフバランスを図りやすい職種である

医療系の中でも、作業療法士はワークライフバランスを保ちやすい職です。施設の方針や体制にもよりますが、「女性が多く、子育てへの相互理解がある」「完全シフト制のため、休日が決まっている」といった職場も珍しくありません。

リハビリは日中に行われることがほとんどのため、夜勤がない職場が大多数であるということも、ワークライフバランスの面では大きなメリットです。

作業療法士の将来性について

長く勤めるためには、職業そのものの将来性も気になるところです。作業療法士の場合は、以下のような点で将来性が期待できます。

高齢化社会により需要が増え続けることが予想される

作業療法士は、体や精神に障害がある人に対して、食事や入浴、あるいは手芸や工作などの日常における細かな動きがスムーズにできるように、補助していくのが仕事です。

こういったことは、ケガや病気だけでなく、加齢によってもやりづらくなっていきます。

このことから、「超少子高齢化」といわれている日本では、今後数十年にわたって需要が増していく仕事のひとつであると考えられています。

時代の変化に応じ活躍の場が拡がる

現在は高齢化社会のため、介護系における作業療法士の需要が高まっていますが、場合によっては若年層のサポートをする機会も増えるかもしれません。

また、作業療法士は仕事の関係上、ケアマネージャーや理学療法士など、よく似た職の方と協力してリハビリに取り組むことが多くなっています。

こういった関連職の知識を得ることによって、新しい視点で仕事をできるようになったり、転職する際のアピールポイントになるでしょう。

時代の変化に対応していくのは大変なことですが、キャリアアップの方向性が見えやすいともいえます。

作業療法士に向いている人

作業療法士が向き合う患者さんの中には、「こう動きたいのに、うまくいかない」というジレンマや、イライラを抱えている方がたくさんいます。

そういう人を上手にサポートするためには、作業療法士自身に、患者さんへ寄り添う気持ちが必要です。具体的には、どんな人が作業療法士に向いているのでしょうか。

相手が困っていることや悩みに寄り添う、思いやりの心

作業療法士は、困難な状況にある人を助けることが仕事の大部分を占めます。あまりにも他人の気持ちに興味関心がない、あるいは「そのくらい自分でやってよ」と思ってしまいがちな人は、あまり向いているとはいえません。

「困っている人を見ると、つい声をかけてしまう」というような、少しお人好しなタイプのほうが向いています。

「この患者さんにとって必要なリハビリは何か」を考えていく柔軟さ

患者さんの体調は、日々変わります。順調にリハビリが進んでいく人もいれば、昨日までうまく行っていたことが今日はできなくなる人など、実にさまざまです。

「マニュアル通りなのにうまくいかない」と躍起にならず、「この人の場合は、今何をするのが一番いいんだろう」と切り替えられる柔軟さが必要です。

「一緒に頑張っていこう」というポジティブさ

作業療法士は直接リハビリに関わる立場ですから、患者さんと二人三脚の気持ちでいることが大切です。二人三脚では、どちらかが早すぎても、遅すぎてもうまくいきません。リハビリの場合は、もちろん患者さんのペースに合わせることが大切です。

ときには立ち止まり、ときには励ましながら前に進み、リハビリが必要なくなった日には、患者さんと共に喜べるようなポジティブさがあると望ましいでしょう。

人が好き、会話が好き

患者さんの状態に合ったリハビリをしていくためには、体調や悩み事をストレートに話してもらえるよう、信頼関係を築く必要があります。そのためには、やはり日々の会話が欠かせません。

こういった会話は、一方的に話し続けるのとはまた違います。相づちや質問などを織り交ぜて、上手に言葉のキャッチボールをするのが重要です。

「家族や友人と話していると、いつのまにか聞き役にまわっている」という人は、作業療法士に向いているかもしれません。

まとめ

作業療法士の仕事は、決して楽なものではありません。心身に不自由なところがある方をサポートするのが主体ですから、うまく行かずに悩むことも多いでしょう。

しかし、患者さんが長いリハビリの末、今までできなかったことができるようになったとき、感じる達成感もとても大きなもの。

数字や金額だけではやりがいを感じにくい、人の喜ぶ顔が見たい、そんな人に向いている職業のひとつが作業療法士です。